-「これからどうする?」をサポートする-
行政書士が得意とするのは、建設業許可、運送業許可、飲食店の営業許可などの申請を行う、いわゆる”許認可”の申請業務です。また、外国人が日本で働いたり、大学で学んだりする場合などに必要な在留資格の申請取次業務は、行政書士の代名詞ともいえます。他にも、交通事故後遺障害認定手続のような専門的な業務を行う行政書士もいれば、ドローンの飛行許可申請や民泊の届出のような時代のニーズに沿った業務を行う行政書士もいます。その他、契約書、遺言書、会社定款などの書類作成業務も行っています。
しかし、行政書士が著作権などの知的財産権に関する業務も行っていることは、あまり知られていないようです。例えば、事業者の依頼を受けて、飲食店や理容室などを開業する際の申請や届出を行政書士が行うことがあります。こうした店舗では多くの場合BGMを流しますが、事業のために音楽を利用するのに無断で行うわけにはいきません。また、会社設立の際、社名を決めるにあたっては事前に商標調査などをしなくてはいけません。このように、日々の業務のなかで行政書士が著作権をはじめとする知的財産権と関わる場面は少なくないのです。中には、著作権に関わる業務を専門またはメインとして行っている行政書士もいます。
行政書士の業務の特徴は、将来のトラブルを予防する「予防法務」であったり、新規事業のサポートであったり、いわば「未来志向型」だということです。とかく、著作権のトラブルは起こってから対処しようとしても難しいことがほとんどです。ビジネスでの著作権の利用・活用は、事前の準備と対策があってこその話です。例えば、ゲームの制作に携わるデザイナー、クリエイター、プログラマーまたはサウンド制作などをなさっている方々にとって、著作権法はなくてはならない”武器”のはずです。また、そうした方々の著作物を利用するゲーム制作会社などは、その著作物をトラブルに巻き込まれることなく、安心して利用したいと考えているはずです。
行政書士はそれぞれの立場に合わせて、適法かつ適正に著作物を利用するまたは利用させるために必要なできるかぎりのことを行います。これから著作物を利用するまたは利用させるというときに、著作権はどうなっているのか、どのようなリスクがあり得るのか、問題が起こらないようにするにはどうすればよいのかなど、わからないことがあったら行政書士にご相談ください。行政書士は「これからどうする?」をサポートする存在なのです。